オタクなアラフォー女子がルームシェアをしてみたら…
そこに至るまでの経緯と、日常を描いたエッセイ
「オタク女子が、4人で暮らしてみたら。」を紹介していく。
書籍情報
著者:藤谷千明
出版社:幻冬舎
ISBN:978-4-344-03672-7
感想
ルームシェアって、実際どんな感じ?
2020年、夏。平日のある蒸し暑い夜、私は自宅のリビングで肉が焼けるのを見ていた。焼いているのは同居人たちだ。なぜ平日に自宅焼き肉が行われているのか。理由は「『おそ松さん』第3期の放送が決定したから」だ。
引用:藤谷千明、「オタク女子が、4人で暮らしてみたら。」[Kindle版]、幻冬舎、2020年、p3
本書はこの文章とともに幕を上げる。
この部分を読むだけでもう面白い。
アニオタな私は、この文を読んだだけで「最後まで読もう」と決意した。
なんかオタク趣味持っていると、途端に親近感湧くよね。
自分だけかな?
ともかく、本作はアラフォー女子の作者が、ルームシェアの日々を描いたものである。
- ルームシェアを決意した理由
- 実際に住むまでの過程
- やってみた感想
- 気を付けるべきこと
などが、ユーモアを交えて描かれている。
エンタメ作品として楽しめるだけでなく、ルームシェアを考えている人の検討材料になるかもしれない。
やっぱりオタクはそうなるよな、わかる
登場する人たちがオタクだけあって、言い回しがかなり面白い。
突然、ジョジョの話が出てきたと思ったら、「ツイステ」や「あんスタ」というワードが出てきたり。
というか、女性がジョジョファンなのメチャクチャ良くね。
今まであったことないんだが…
会話じゃない部分でも、オタクあるあるが炸裂していて共感の嵐だった。
例えば、物量。
オタクはものを買い過ぎて、部屋が狭くなりがちだと思う。
現に6~7畳のワンルームに住んでいる私だが、本棚が2つ並び、フィギュアやポスターがあふれている今、歩くスペースがあまりない。
こんな感じで、オタクあるあるが詰まった一冊になっている。
将来、シェアハウスも選択肢の一つだなあ
まだ、20代前半の私。
正直、この本を読むまでは
「シェアハウスなんて大学生とか、バンドマンしかしないだろ」
と思っていた。
それに、友達とはいえ他人と暮らしてうまくいくのだろうか、とも。
しかし実際に読んでみると、考え方が少し変わった。
物事に理解のある人なら、シェアハウスも案外悪くはないのかもしれない。
とも思えるようになった。
もちろん、「友達であっても一緒に暮らすのは難しいのではないか」という思いはいまだにある。
だがそれでも、この本のおかげでシェアハウスの敷居は幾分か低くなったように感じる。
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