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【本レビュー】理系大学生が「とんでもなく役に立つ数学」を読んでみた

本レビュー「とんでもなく役に立つ数学」 その他

数学は本当に役立つのか?

そんな疑問に答える本がこちらです

 

文庫「とんでもなく役に立つ数学」を紹介していく。

 

書籍情報

著者:西成活裕

出版社:KADOKAWA(角川ソフィア文庫)

ISBN:978-4-04-409476-8

 

感想

数学が役に立つのかわからない

小学生のころ習っていた算数は簡単だった。

 

だがしかし、中学に入り算数から数学という名前に代わり、内容も難しくなった。

そして、高校で習う数学は難解すぎてついていけなくなってしまった。

 

そんな歴史をたどった人は多いと思う。

 

 

難しいことに加え、何に役立つかもわからない

英語や国語が日常生活に応用できることはわかる。

 

だが、数学に関しては本当に実用的なのか、と。

 

 

高校生のころ私もそう感じていた。

だが、私にとって数学は苦手教科ではなかった。

 

そう、実用性はわからなかったが得意だったのである。

 

 

だが、周りを見てみると

「数学が苦手だから、文系を選んだ」という人が結構いた。

 

 

 

思うに、数学が好きかどうかは得意か否かに依存する場合が多い気がする。

 

 

だが、もし数学がどの程度実用的であるか知っていれば、苦手でも努力できるのではないかと感じる。

 

 

本書はタイトルの通り数学がどのように『役に立っている』かをテーマにしている。

 

この本を読み終えた後、新たなモチベーションを得ることができるかもしれない。

 

分かりやすい授業

この本は、高校生と大学教授である著者との対談形式をとっている。

 

実際に行われた特別授業を書籍化したものなのだ。

 

 

今、大学生という立場の自分としては

かなり分かりやすい講義だなあ

と思わずにはいられなかった。

 

 

 

大学に入ってみればわかるのだが、教授によっては理解不能な講義がある。

理解させようとしていない、というべきか。

 

中には、教科書の内容をそのまま紹介するものもあるくらいだ。

 

 

もちろん、教授の本職は研究であって、教えることではない。

そして、高校生が相手なので簡単に教えるしかない。

 

だが学生からしてみれば、わかりやすいに越したことはない。

 

 

正直うらやましい限りだ。

 

もちろん私の大学にも、理解しやすく楽しい講義をする先生はいる。

みんなが、そうだったらもっと自分の専攻に興味を持てているのかもしれない。

 

理系の人なら、さらなる理解も

本書は、文系の人にもわかりやすいように、噛み砕いて説明されている。

 

しかし、理系ならばさらなる理解が深まると思う。

高校三年生までのカリキュラムを終わらせた人はなおさらだ。

 

 

例えば、本書では微分積分が登場する。

『微積を使って日常の謎を解く』という場面があるのだ。

 

 

まだ文理選択もしていないであろう高校一年生を相手に授業をしているため、簡単な説明のみでわかるようになっている。

 

だが、もし微積の知識があるならば、本書で登場する数式や解法などもわかるはずだ。

 

そういった意味で、数学の基礎があるとこの本の面白さが倍増するのだ。

 

 

学校で何となく習っていた数学。

この本を読み終えた時には『こんなことにも数学が使えるんだ』と発見できるかもしれない。

 

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(※アイキャッチの書影画像は版元ドットコムから利用しています)

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