小説

【小説レビュー】「グラスホッパー」:伊坂幸太郎 -殺し屋シリーズ-

書籍情報

著者:伊坂幸太郎

出版社:KADOKAWA(角川文庫)

ISBN:978-4-04-384901-7

 

 
有名な『殺し屋シリーズ』の第一巻です。

ハードボイルド小説なので、暴力的、反道徳的な作品が苦手な方は、手に取りづらいかもです。

 

本作は2015年に映画化もされています。

 

感想

ちなみにグラスホッパーは英語表記で “grasshopper” 、昆虫のバッタのことです。

 

作中でバッタについて言及される場面があるので、覚えておくといいかもです。

 

 

殺し屋シリーズとあるように、本作では3人の殺し屋の視点で物語が進んでいきます

 

その三人の名前が ”鈴木” ”” ”” となかなかシュールです。

殺し屋って聞くと、アニメや映画の影響なのか横文字を想像してしまいます。

 

ありきたりなネーミングをすることでリアリティを醸し出しているのかもしれません。

 

 

実際に読んでみると、性格の癖が強いことがわかります。(笑)

 

名前と性格がぴったりあっていて、とても覚えやすいので登場人物がイメージしやすいという側面もあります。

 

 

個人的に、三人の中では鈴木が好きです。

というか彼の妻がとても面白くて、一緒にいて飽きないだろうなと感じました。

 

 

作品全体の印象としては、作中に出てくる比喩が印象に残りました。

 

ありきたりな例えではないのに、とても共感できるので

自分からは遠いイメージのある殺し屋の世界が、私たちの生活のすぐ裏側に存在しているような錯覚に陥ります。

 

とりあえず面白い本だったので、ぜひ読んでみてください。

 

 

※アイキャッチの書影画像は版元ドットコムから利用しています

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