狙った獲物は必ず盗む。不朽の児童書。
小説「怪盗クイーンはサーカスがお好き」を紹介していく。
作品情報
著者:はやみねかおる
出版社:講談社(青い鳥文庫)
ISBN:978-4-06-148577-8
本作はシリーズ第1巻。(全15巻、2022年3月21日現在)
劇場版アニメが2022年6月に公開予定。
「怪盗クイーンはサーカスがお好き」アニメ公式 @miragequeen_
感想
悔しいが面白い
本作「怪盗クイーンはサーカスがお好き」は紛れもなく児童書である。
その証拠に裏表紙には
小学上級から
はやみねかおる、「怪盗クイーンはサーカスがお好き」、講談社、2002年、裏表紙より引用
と書かれている。
今や20歳を超えた私も、小学生時代には『怪盗クイーン』を読んでいた。
このシリーズに限らず、はやみねかおるの書籍をよく読んでいたといった方がいいかもしれない。
「名探偵夢水清志郎事件ノート」や「都会のトム&ソーヤ」は今でも覚えている。
そんな10年以上前に読んだ本を、今回は再読してみた。
結果…
悔しいが面白かった、児童書なのに……
初読が小学校低学年の時で、知らない単語も結構あった。
多くの語彙を得た今、あのころ以上に本書を楽しめた気がする。
それにしても、この違和感のない読みやすさ。
正直、すごい。
怪盗
この言葉を聞いて、ワクワクしない小学生男子はいないだろう。
『怪盗』
その言葉の響きだけで心が躍る。
あの国民的ミステリーマンガでさえ怪盗が登場するのだから、間違いない。
白いタキシードに身を包んだ神出鬼没の怪盗が。
怪盗クイーンは女子をも魅了するかもしれない。
表紙を見ればわかるが、典型的な美青年なのだ。
銀色の長髪に純白の肌、そして美しい顔立ち。
掴みどころがなく、だけどどこか信念を感じさせるミステリアスな性格。
男でも惚れてしまいそうなイケメンである。
アニメ映画化するらしい
なんと本作、アニメ映画化されるらしい。
この本2003年刊行なので、約20年越しのアニメ化である。
予告編(Youtube)↓
子どものころ読んでいた小説が、大人になってからメディア化される。
なかなか感慨深いことである。
しかも、アニメという媒体でだ。
読んでいて感じたが、本作を実写として表現するには厳しい部分があると思う。
特にキャラクターの躍動感やアクションシーンなどだ。
その反面、アニメは描写の幅が広い。
アニメとしての映画化を打診したスタッフ、ナイスだ。
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