小学生向けのミステリーといえば、このシリーズ
「そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノート」を紹介していく。
書籍情報
著者:はやみねかおる
出版社:講談社(青い鳥文庫)
ISBN:978-4-06-147392-8
本作はシリーズ第1巻。(全14巻、完結済み)
続編として「名探偵夢水清志郎の事件簿」シリーズが刊行されている。(全3巻、2022年3月17日現在)
感想
懐かしいなあー
小学生にとって、青い鳥文庫は馴染み深いものだろう。
小学生の時は私も読んでいたし、集めていた。
読み終わるたびに本棚の冊数は増え、それを見るのを楽しんでいたものだ。
この気持ちに共感いただける方がいると嬉しい。
本シリーズ『名探偵夢水清志郎事件ノート』は、私のミステリーの原点とも呼べる作品だ。
この作品が存在したおかげで、今の私があるといっても過言ではない。
先日は小学生時代の愛読書『都会のトム&ソーヤ』を紹介した。

この作品は2003年から刊行されている。
それに対して、本シリーズは1994年とかなり歴史がある。
こんな理由もあり、本シリーズのほうが知名度があるのではないだろうか。
(今では、続編『名探偵夢水清志郎の事件簿』が刊行されているらしい。知らなかった…)
10年以上前のことなので、ぼんやりとしか覚えていないが、本シリーズは私の小学校にも置かれていた気がする。
大人も楽しめるミステリー
この作品を児童向けの小説だと思って、侮ってはいけない。
読んでびっくり、ミステリーとしての完成度が高いのである。
中には邪道ともとれるトリックがあったものの、総じてよく作られていると感じた。
児童向けなので、もちろん文章も読みやすい。
(ふりがなも振ってある。)
もしかして、この本ミステリーの初歩として最強ではなかろうか。
読書慣れしてないけどミステリーを読みたい
という方に本作をオススメしたい。
テーマ選びも秀逸
本作の魅力はミステリーだけにとどまらない。
事件を通して描かれるテーマも素晴らしいのである。
子どもたちにとって身近な問題が提起されるのだ。
作中では、親に習い事を強制される子供たちが登場する。
20歳を過ぎた今の私でさえ、いろいろと思うことがある。
だけど、子どもの方が自分の身に置き換えて、考えられる話題だと思う。
今読んでみると、かつてはわからなかったはやみねかおるさんの凄さを感じる。
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