書籍情報
著者:鴨志田一
イラスト:溝口ケージ @Keji_NtyPe
ISBN:978-4-04-865891-1
『青春ブタ野郎シリーズ』と呼ばれています。略称は「青ブタ」。
(※通常のシリーズ物は『シリーズ名+巻数』という書籍のタイトルになっていることが多いですが、本作は1巻ごとにタイトルが異なります。)
2018年にアニメ化、その翌年2019年にはアニメ映画化されました。
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映画(Amazon)↓
コミカライズ化もされています。
5巻までがアニメ本編の内容、6・7巻がアニメ映画の内容となっています。
作品の魅力・感想
牧之原翔子、そして咲太の胸の傷
シリーズ第一巻「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」から引っ張ってきた大きな謎である “牧之原翔子” の正体。
その謎がこの巻でいよいよ明かされます。
かつて “咲太” が自暴自棄になっていたときに助けてくれた高校生の “翔子さん”
妹の “かえで” が大変な時に元気づけてくれた大学生の “翔子さん”
大人しく控えめな中学一年生の “翔子ちゃん”
なぜ同姓同名の女の子が二人存在するのか。
この巻を読んで、その正体を確かめてみてください。
選べない選択肢
「自分の命を差し出せば、いずれ死んでしまう人を助けることができる。」
こんなことを神に言われたら、一体自分はどうするのだろうか。
ただし自分には、自分の幸せを願ってくれる人もいる。
つまり、自分が死んだらその人を悲しませてしまうという状況において。
いままでいろんな作品を読んだり見たりしてきましたが、ここまで過酷な選択を強いる作品はこれが初めてです。
もし自分が物語の主人公で、この選択を迫られたなら、おそらく自分の命を選ぶでしょう。
なぜなら、私は他人の感情を読み取るのが苦手だから。
でも、本作の場合 “梓川咲太” という、高校生とは思えないような男の子が主人公であることによって、その選択は残酷なものとなります。
“咲太” は彼女が背負ってきたもの、堪えてきたものを痛いほどに理解してしまう。
ただ自分にも守りたい人がいる、そしてその人がどのような気持ちになるかもわかってしまう。
そんな板挟みのような状況になってしまうのです。
果たして彼は物語の中でどんな選択をするのでしょうか。
そしてその選択はどのような結末をもたらすのでしょうか。
ぜひ読んでみてください。
アイキャッチの書影画像は版元ドットコムから利用しています
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