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【マンガレビュー】「ピアノの森」:一色まこと

マンガレビュー「ピアノの森」(著:一色まこと) マンガ

 

作品情報

著者:一色まこと

出版社:講談社(講談社漫画文庫)

ISBN:978-4-06-385025-3(第1巻、文庫版)

 

完結済み、全26巻(文庫版は全18巻)

 

2018年にアニメ第一期、2019年に第二期が放送された。(12+12=全24話)

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あらすじ

森に捨てられたピアノをおもちゃ代わりにして育った少年 “一ノ瀬 海“。

 

ある日、彼の小学校にピアニストを目指す少年 “雨宮 修平“が転校してくる。

彼との出会いが、カイの運命を大きく変えていくことになる。

 

これは、一人の少年が世界に挑む物語。

 

感想

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マンガでピアノ

マンガは文字とイラストを用いて描写する媒体だ。

 

イラストとセリフという二次元的なものだけを表現できる。

 

つまりピアノの音が、直接的には表現できないのである。

 

 

だが、「ピアノの森」を読んでいると演奏されている曲のイメージが流れ込んでくるような感覚に陥る。

 

もちろんクラシックに精通していない私は、それがどのような曲であるかを具体的にイメージすることができない。

 

だが確かに伝わってくる。

 

曲を知らないのに、コンサート会場で演奏を聞いているような気分になってくる。

 

それだけ、表現力が素晴らしいということなのだろうか。

それともほかに理由があるのだろうか…

 

とにかく、ぜひ本作を読んで感じてみてほしい。

 

人の温かさを感じる

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このマンガはピアノを主題とした作品であると同時に、人にスポットをあてた人間物語だと思う。

 

複雑な家庭環境で育ち、習い事をするようなお金もなかった少年 “カイ”。

 

そんな彼の才能は、転校してきた同級生の “雨宮” や、元ピアニストで音楽教師の”阿字野” と出会うことで見いだされた。

 

そして彼は成長していく。

 

カイにとって、この出会いが転機だったのは間違いない。

だが実際のところ、カイを変えたのは彼らの人柄や人間性ではないだろうか。

 

 

「ピアノの森」に登場する人を見ていると、心が温かくなってくる。

 

  • コンクールという競争の場に身を置きながらも、他人を鼓舞する者
  • 自分を育ててくれた師のために、一大決心をする者
  • 自分の間違いを認め、敵視していた相手に歩み寄ろうとする者

,etc.

 

登場人物たちの関係性を見ていて、心を打たれる人は私だけではないだろう。

 

アニメ版も見たいなあ

作中で登場する音楽を、よく表現している。

 

とはいっても、やはり実際にどのような曲なのか聞いてみたいものだ。

 

 

この作品はアニメ化されており、サウンドトラックも発売されているので楽曲自体は聞くことができる。

 

しかし、「ピアノの森」は、物語と音楽が組み合わさってこその作品だと思う。

ストーリーという流れの中で曲を聴くからこそ、魅力が引き立つ部分があるはずだ。

 

私もまだ見たことがないので、今度必ず見たいと思う。

 

『マンガだけでなく、アニメも見たい』と思わせてくれる部分に「ピアノの森」の魅力があると感じる。

 

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